うのすけ 日本乃御酒アレコレ
11月 うのすけてしごと【十三年目八十九日】

うのすけてしごと【十三年目八十九日】

前回のお話
京都・たけのこ農家の石田さんとこでつくられた
国産たけのこの塩漬けめんま

【めんま】と言ってしまえば皆様概ね
ラーメンの上にのっている「アレ」と想像する。と思います

ですが。

たけのこの塩漬け、という「素材」なので
概ねのイメージ通りに調味する【必然性】って
ホントはない。と思うんです

逆に。

なぜ【めんま】と言ったら概ね、いい意味で裏切らない
「ああ、コレ。」って味にするのか
個人的には疑問、です

石田さんとこの塩漬けたけのこは
鮮度を感じるたけのこの風味があります

「この竹を、おいしく召し上がって頂きたい」

という意志のようなものを、素材に感じます

なので。

今回は、素材たちの素性が良いからこそできる

「蒸しスープ」にしました

信州・ぎたろう軍鶏の手羽先、手羽元
OME FARM の栽培する江戸東京野菜・品川かぶ
そして
石田さんとこの、塩漬けたけのこ

総てを器に入れ、お水をヒタヒタに張り
三十分、ただ蒸すだけ
味付け、なし
頼るはたけのこの塩分のみ

仕上がりはビックリするくらい澄んだ液体

味わいも「ガサガサ」としていなくて
調理の過程がそのまま味になったような、穏やかさ

「筆舌に尽くしがたい」

というコトバを思い出しました

石田さんからも

「めんまと聞いて「メンマというアレ」という発想で
 すぐ味をつけてしまうものが多かった
 こう、素材本位を考えた料理もあるのですね」

と、喜んで頂けたのが
届けてくださった御礼返しになれたかと
……………………………………………………………

ご予約頂ければ、全く同じものではなくとも

「素材だけで?」

の、驚きをお楽しみ頂けます

この冬、うのすけのお愉しみは

「蒸しスープ」

です🙂