うのすけ 日本乃御酒アレコレ
9月 うのすけてしごと【十三年目十三日・店休日】

うのすけてしごと【十三年目十三日・店休日】

昨日の【#ハレブランチ】は、お魚大好きさんなので
赤むつ(のどぐろ)尽くし

姿揚げをお召し上がりのところに
土鍋で炊いた、源流米のご飯をご用意し
お碗替わりに、昆布出汁で炊いたのを

焚き物ですが、お碗として誂えましたので
吸い加減の味わいに仕上げました

魚自体が旨みがしっかりしたの、なので
塩のみ、の【潮炊き】も考慮にあったのですが
前に出したのが、シンプルに塩だけ、の姿揚げでしたので
昆布の風味をささやかに、添えようと

久方振りに【出汁をひく】事をしました、昆布だけで

うのすけは日本のお酒と料理、と思っている方は
「えっ?」
と思われるかもしれません

創業当時は毎日
前日に水出しした昆布を火にかけ
鰹の本枯れ節で出汁を引いていました

今から思いますと「見栄」でしかないな、と。

素材たちは、確かなお取引先の確かなものです

ですが
そのお出汁である「必然」があるのか
素材とのあわせ、調理方法等

勿論。
乾物でお出汁を引いてあわせてこそ、のお料理「も」御座います

本来、素材それぞれに彼等だからこその味があり
ソレが「お出汁」となるもので

そうしますと
素材の味をどう仕立てるか、によっては
「蛇足」になりかねないな、と考えるようになりました

なので、必要な時、必要な出汁を用意する
に、なりました

昨日は久方振りなのもあり
少し昆布が前に出てしまった感がありました

昆布、まだまだ
奥が深すぎます

つくづく料理というのは
ココロ、ワザ、カンセイのバランスなのだな、を
痛感させられました

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今は絶版となっていて、古書街で出会えたら幸い、というところで
辻嘉一氏の「味噌汁三百六十五日」という本に出会いました

「味噌汁はいつから出汁を引くようになったのでしょう」

そもそも素材それぞれに味わいがあり
しっかり発酵させた真っ当なお味噌があれば
十分にお味噌汁足り得る、という内容が書かれていました

その記載にハッとしたのは確か、です

手元の書の発行年は、1972年

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