うのすけ 日本乃御酒アレコレ
11月 うのすけてしごと【十三年目八十三日・店休日】

うのすけてしごと【十三年目八十三日・店休日】

【いちばん手間がかかっているのは、野菜の料理かもしれない。】といふおはなし

自分としては、なのですが
見た目、こんなに地味ですが
お野菜の料理が、いちばん、手がかかっている。と思います

分けて頂いたお野菜を洗って、ふっくら元気にして

サラダならパリっとさせるために、葉っぱ立てて冷蔵庫で休ませたり

火を入れるなら、部位ごとに口に入るサイズにカットして
火が入って欲しい順番に火を入れていくし

何より「出来るだけ素材としての生命を維持するための」
お手当が、最後お皿の上に乗る時まで、影響するよなぁ。と

先日、OME FARMさんで

「この大根が煮るといちばん甘い」って言われたり

大好きな品川蕪があったりしたので

根っこのお野菜を幾つか、仕入れました

そういう時はまず、
「賞味期限が早いもの」から、急いでいそいで

葉っぱの部分と、根っこの部分を切り離して
根っこは「土の中に居たように」
葉っぱは「さあ!今日美味しく食べるぞ!」の準備

こうちん(コーチン)大根とお揚げさんを炊きあわせるよ!

お湯で細かい泥を洗って
葉っぱを元気にして

「食べる」時をイメージして、それぞれの部位をカット
火の入り具合とか考えて

地元の銘店・栗原豆腐店のお揚げさん刻んだのと
葉っぱの茎の太いところと、根っこの髭のところを
お揚げさんの油で炒めはじめ

そうそう、お塩もぱらり。と入れておきます

軸の太い方から時間差で加えていって
軸の部分を全部入れられたら、お水

素材にしっかり味があるので
敢えて出汁は引きません

素材への敬意を込めて。

沸いたら味加減
今回は塩だけできめます

葉っぱの部分を入れて
ザッと混ぜたら出来上がり

つくりたてがいちばんおいしいヤツ

後で残りを賄いで頂きましたが
数時間で味のバランスが崩れるくらい

つくづく、野菜を料理するって
繊細な仕事だなぁ。と思います

調味で「支配」してしまう方法もあるけれど
ソレは「うのすけ」の仕事ではない、という考え、です

そんなを改めて思い出させてくださったOME FARMさん
御縁を紡いでくださったまりさんに、格別の感謝を

野菜を美味しく、ご提案していきたい
ほんっとうに美味しいモノは
その方しか持っていない、素晴らしい個性があるってこと
お伝えしたいです

モノも、ヒトも、アナタも。

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